福岡の展示装飾・ディスプレイデザイン

展示会来場者の誘引方法


1.目立つ、目につく展示ブース

 
 

目立つとは
  Erich WestendarpによるPixabayからの画像

 展示会デザインのポイントは、他とどこか違った個性的な外観の発案にある。他より目立つデザインで誘引を図る。これは多くのディスプレイデザイナーが一番最初に考えるテーマだ。そうしたデザインのブースが並ぶ展示会場は非日常化する。たくさんの人との会話や普通の風景と違ったファンタジーな空間の中で、来場者の意識も高揚する。そのために求められるのが、スタンドアウトなブースだ。ところが、凝ってしまうとコスト負担が大きくなる。
 
 その負担を軽減するのにシステム資材をカスタマイズする手法が一般的になり、いくぶん画一化しているかもしれないが、ディスプレイデザイナーの多くは普通(ordinary)より独創性(originarity)を感じるブースデザインを目指そうとしている。
 
 面積が広く、他よりも高くできる独立コマであれば、それが可能だ。並列コマと違って、デザインや構成も自由になり、企業ブランドや商品に合わせた展開ができる。高くできる分、離れた位置からもロゴマークが見えるようになる。
 
 そこで活かされる手法の一つはグラフィック処理だ。プリントは、画像を用いたイメージ訴求に役に立つ。展示ブースの壁面、バナー、説明パネル、床といったさまざまな面への展開ができる。グラフィックはロゴマークの表出にも活用できるが、サインデザイン技術を生かした立体化やLED照明を使った効果的訴求ができる。そのほか、個性的な素材を利用する方法もある。要するに展示会におけるビジュアルはファースト・インプレッションそのものであり、ブランド形成に直結しているので、極めて重要な位置付けになる。
 
 商品やサービスの展示手法もブースへの誘引に影響する。興味深い、面白い、楽しそう、上品な、・・・といった展示やグラフィック処理が来場者の関心を集めるのはいうまでもない。その発案方法は多様というしかない。先進的なイメージから逆に日本人の美意識を呼び戻すような古風な方法もある。古風だからといって見せるパワーがないでのはない。几帳面で整然とした「揃いの美学」や単純化を伴う「余白」、「見立て」は展示会でしばしば見られる。
 
 展示会には色々な規制もあるが、表現方法にはあまり決まりはない。施工方法も建築よりも緩やかだ。何しろ出展者の個性を引き出し、他と違ったデザインで差別化を図りたい。 全てはデザインセンスとテクノロジーの活用にかかっている。
 

2.展示情報を絞る

 

絞り込みのイメージ

 展示する製品やサービスがたくさんのカテゴリーにわたると、ブース来場者は混乱する。ただでさえ会場全体にモノが溢れている。展示のカテゴリーを絞り、多面的に紹介する方法は心理学的観点からも効果がある。しかし、多様な来場者の志向を考えると、単一ではなく、いろんな商品やサービスを展示した方が良いように思えるに違いない。その場合に求められのがコンセプトだ。一つのテーマに紐付けた展示がそれを可能にする。いづれにせよ、展示品をあまり多様化させる必要はない。そうすることで来場者の記憶に残る展示ができるからだ。
 
 展示会はその時だけで終わるわけではない。何ヶ月、あるいは何年か経った後に展示品を思い出そうとする来場者もいる。記憶に残る展示ブースはその装飾だけでなく、資料や名刺などのグラフィック、担当者のコミュニケーションといったトータルな印象づくりとも大きく関わっている。
 

3.照明の力

 

照明のイメージ
Stefan GebhardによるPixabayからの画像

 照明は来場者の誘引を左右する。当然の話だが、暗いブースよりも明るいブースの方が人が集まる。だから、サインや商品説明、商品展示が映えるライティングも欠かせない。照明は展示物を上品に仕立て上げる。
 しかし、展示会における照明の考え方は店舗のそれと多少異なる。照明の必要性や重要性はほかの多くのブースでも配慮されているからだ。つまり照明を無視してはならないという意味だ。
 展示会には時代に即したイメージづくりという側面がある。光が時代を逆行してはならない。今ではさまざまな効果を持ったLEDライトが提供されている。
 

4.スマホの活用

 

スマホのイメージ

(1)スマホの充電コーナーを設置する
 来場者の中には携帯電話やスマホの充電を求めている人も少なくない。スマホの充電コーナーの設置はそうした人を誘引できる。この手法はタッチダウンとよばれる。ラグビーのそれと同じだ。タッチダウンできれば来場者は満足し、充電中のコミュニケーションが円滑に進み可能性が高い。スマホの充電コーナーに製品やサービスの情報を併設する方法は、全くスマートな方法だ。
 
(2)SNSの活用
 今や展示会やイベントにおけるスマホの活用は不可欠になっている。フォトスポットや写真撮影サービスはスタンダードな誘引方法の一つだ。特に製品をうまく使ったフォトスポットづくりはインスタ等のSNS使って拡散される可能性もある。
 
(3)スマホカメラの活用
 製品の写真撮影は、展示会後に来場者が記憶をたどるのに役立つ。製品だけでは、記憶と結びつかない場合もあるので製品と企業ロゴなどが一緒に入る展示方法を検討する必要もある。来場者にカメラ撮影が許可されていることを認知してもらい、積極的な撮影を促し、代替え記憶として活用してもらう。


30周年ロゴ
おかげさまで30周年

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